吹替用語集

ア行

[アテレコ]

アフレコから派生した言葉で、文字通り映像に合わせて声を当てる事。主にアニメ・吹替・特撮などで使われる。アフレコとの違いは吹き替える対象が自分か他人かという所。

カ行

[完全日本語吹替版]
 
「荒野の用心棒」「国際諜報局」など。テレビ版吹替などで放送時にカットされるなどして吹替音源の存在しない部分を自動でスキップし、ノーカットにした吹替版。この機能を外して従来通りカット部分は原語音声・日本語字幕で観る事も可能。ただし、「ポリス・ストーリー 完全日本語吹替版」というものも存在する(全バージョン収録ではないため、「日本語吹替完全版」ではない)。
 
[機内上映版]
 
文字通り、飛行機内で洋画を上映する場合に使用される吹替版。意外なキャスティングがされている場合もある。

サ行

[新録]

新規収録。新しく吹替を作る事。

[スキップ機能]

吹替音源の存在しない部分を自動でスキップし、擬似的にノーカットの吹替版とする機能。この機能を用いた吹替を「完全日本語吹替版」という。

タ行

[「ダイ・ハード4.0」方式]

「ダイ・ハード4.0 特別編」。「ダイ・ハード」シリーズのソフトではブルース・ウィリスを樋浦勉さんが吹き替えていたが、「ダイ・ハード4.0」の劇場公開版ではテレビ版で吹替を担当した野沢那智さんがウィリスを吹き替えた。しかし、ソフト発売の際は劇場公開版吹替に加えて、ウィリスの台詞を樋浦さんが差し替えたオリジナルバージョンも同時収録という快挙を成し遂げた。よって主演俳優にフィックスが二人いる場合、もう一人に差し替えてもらったバージョンも同時収録する事を「ダイ・ハード4.0方式」と呼ぶものとする。ただし「マイノリティ・リポート」など、声優による吹替とタレント吹替の組み合わせの場合は含まれない。

[超日本語吹替版]

「シャッター アイランド」「エアベンダー」「TSUNAMI」など。簡単にまとめると文字通り今までの吹替版を越えるものを作る、という意味を込めて「超」をつけているらしい。いくつか特徴があり、「プロの声優のみを起用」という点は良かったが、「翻訳は戸田奈津子氏」だったためにプラスマイナスゼロになってしまった。

[追録]

追加収録。吹替音源の存在しない部分に、新たに吹替を作る事。可能な限り他のシーンと同じ声優が吹き替える事が望ましいが、経年による声質の変化に違和感を覚える人もいる。

[特典ディスクに収録]

「思い出の復刻版」「吹替洋画劇場」シリーズ。これらのシリーズは通常の本編ディスクに加えて、テレビ版吹替を字幕切り替え無しで収録している。「思い出の復刻版」ではテレビ放送用マスターをほぼそのまま使用したためにあまり画質は良くなかった。容量の関係で多くの吹替を収録するのが難しい場合は、ディスクを分けるという手もありかも知れない。

ナ行

[日本語吹替版]

外国の映画の台詞部分を、新たに日本語で吹き込んだバージョン。これが無いとこのサイトが始まらない。

[日本語吹替完声版]

「夕陽コレクターズBOX」「吹替の帝王」シリーズなど。テレビ版吹替などで放送時にカットされるなどして吹替音源の存在しない部分に追加収録し、ノーカットにした吹替版。「JFK ディレクターズ・カット/日本語吹替完声版」ではソフト版吹替への追加収録が行われたため、対象がテレビ版である必要は無い。「007 TV放送吹替初収録特別版」のように、カット部分にソフト版吹替から音声を流用した変則的な完声版も存在する。

[日本語吹替完全版]

「吹替の帝王」シリーズ。ソフト版とテレビ版など、全バージョンの吹替を収録したソフト。

[日本語吹替収録版]

「酔拳 日本語吹替収録版」など。吹替が未収録だったものに、吹替を収録して発売したソフト。

ハ行

[パブリックドメイン版]

パブリックドメインとは、要するに著作権の切れている状態の事。映画の場合は、それによって格安で名作のDVDが販売されているものがある。ごくまれにオリジナルの吹替版が収録されている場合があるため、それはパブリックドメイン版(PD版)吹替と呼ばれる。

[一人二役]

「キャノンボール」など。声優がフィックスとして担当する俳優が同じ作品に二人同時に出演している場合、両方とも吹き替えてもらうのが理想的である。普段の作品で一方を吹き替えている時にもう一方の時とは声質を変えて演じている場合があるが、その場合は実現しやすいかも知れない。

[フィックス]

「専属声優」と呼ぶ人もいる。英語で「固定」という意味で、吹替においては一人の俳優をどの作品でも一人の声優に吹き替えさせる事。ただし、ジャッキー・チェンのように初期からほぼ一人で吹き替え続けている場合や、ブルース・ウィリスのように複数人のフィックスが存在する場合など俳優によって様々。あるいはロバート・デ・ニーロのように役ごとにイメージが変わるため、一人に絞り難い場合もある。

[放送禁止用語]

テレビなどの放送中に使用してはならないとされる言葉。テレビ版吹替に当時の基準ではセーフだった用語が含まれている場合があるため、ソフト収録の際にカットされてしまう事も多い。しかし、「デスク・セット」「白鯨」のように、“日本語吹替音声は現存するテレビ放映当時のものをそのまま収録しております。そのため一部不適切と思われる表現が含まれる場合がありますが、ある特定の団体及び個人の方に対する攻撃や差別を意図するものではございませんので予めご了承下さい。”という断りの文面を入れて、カットせずに収録している作品もある。

[本人吹替]

「007は二度死ぬ」「ラスト サムライ」など。洋画に日本人俳優が出演している場合、可能であれば吹替も本人に担当してもらう事が望ましい。

マ行

[「ミスター・ノーボディ」方式]

「ミスター・ノーボディ スペシャル・エディション」など。この映画の吹替はテレビ版の二種類が存在するが、何と両方が収録された。声優同士の吹替では初のW収録だったかも知れない。よって二種類のテレビ版吹替をW収録する事を「ミスター・ノーボディ方式」と呼ぶものとする。

[ミュージカル映画]

ストーリーの途中で演者による歌が挿入される映画。ディズニーのように歌も吹き替えるか、歌の部分は原語音声に字幕を付けてそれ以外のセリフの部分を吹き替えるかの主に二通りがあるが、どちらにも良い部分があるためにどちらが良いのかは一概には言い切れない。

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